リン脂質の注目すべき働きとは?

2018年6月5日

Clams of miso soup

脂質にリン酸や窒素、糖やイオウが加わった複合脂質には、リン脂質、そして糖脂質があります。健康食品の話で良く出てくる不飽和脂肪酸(リノール酸など)の脂肪酸は誘導脂質となります。この誘導脂質にコレステロールも含まれます。

リン脂質は、中性脂肪、コレステロールとともに血液中に存在する脂質であり、脂肪分を運動エネルギーへと変えてくれる働きがあります。

リン脂質は複合脂質となる

リン脂質は多くの種類がありますが、私たちになじみがあるのが大豆レシチンです。牛乳や卵黄由来のレシチンなどがあり、リン脂質も含めた状態をレシチンとしていることもあります。

レシチンが不足するようになると体の細胞間の区切りとなる細胞膜が正しく作られないようになり、情報伝達にも影響が出ます。レシチン不足により悪玉コレステロールが増加したり、中性脂肪の値も増加してきます。この影響で動脈硬化が進行し、腎臓病や肝臓病、または心臓疾患の可能性も高まります。

リン脂質は細胞を作る材料である

複合脂質とリン脂質とは、私たちの各細胞を作っている主な成分で有り、脂肪酸やリン酸などが化合して出来ています。グリセリンと化合すればグリセロリン脂質、スフィンゴシンを骨格とするリン脂質は、スフィンゴリン脂質となります。

リン脂質は私たちが食べている食品にも含まれているのですが、リン脂質を食事で摂取してもそのまま取り込まれるわけではありません。体内ではグリセロールや遊離脂肪酸に分解されて、体の各細胞においてリン脂質へと再合成されます。

リン脂質を多く含む食品である卵(鶏卵)、大豆食品、穀物類、魚、肉などを十分に補給していくことが大事になります。リン脂質は脳の活動に必要な栄養素となるため、栄養分の少ないダイエット食品を食べる習慣にしていると、記憶力、判断力が低下してしまいます。

リン脂質は、脳の神経細胞同士をつなぐ伝達物質のアセチルコリンの原料となります。情報を交換する役割をするシナプスにて、活力を高めて興奮状態を伝達します。

また、記憶に関わる部分にも影響しており、認知症患者はアセチルコリンが減少傾向にあることが分かっています。

リン脂質の働きによりうまく混ざり合います

リン脂質は、血液中にも存在する脂質であり、中性脂肪、コレステロールも同様に血液中に存在する脂質となります。リン脂質は体の様々な臓器や筋肉にて脂肪が使用される際に、タンパク質と結合して血液中を移動します。

リン脂質は、水と油をつなぎ合わせる媒体として働きます。脂肪分は油なので血液の中を自由に動くことができませんが、リン脂質がたんぱく質と結びつけてくれるため(両親媒性:混ぜ合わせる)、内臓脂肪に脂肪分を蓄積したり、運動エネルギーとして使う際には、脂肪分を運動する筋肉へ移動することができます。

水と油がなじむ様子は、リン脂質が含まれているマヨネーズが時間が経っても分離しないことからも分かります。このようなリン酸が親水基の役割をはたし、リン脂質の効果により水と油を混ぜる働きのことを、乳化作用と言います。

この働きは、石けんを使用して油汚れを落とす原理と全く同じであり、このような便利な作用が私たちの体の中で日々行われているのです。

Posted by NewVic